不動産会社もSNSを活用すべき?メリットと媒体別の運用方法を紹介

不動産会社のマーケティング施策として、SNSの活用が注目を集めています。そのため不動産会社に従事している方のなかには、SMSを活用してみようと考えている方もいるかと思います。具体的な運用方法や、運用にどれくらいの手間がかかるか気になる方もいるのではないでしょうか。 今回は、不動産業界でSNSが有用な理由・メリット・媒体別の運用方法・集客につなげるヒントなどを解説します。


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不動産業界でSNSでの集客が注目されている理由

不動産業界でSNSでの集客が注目されている理由として、不動産業界全体の競争が激しくなり、これまで以上に集客力が求められるようになったことがあげられます。競争が激化している要因のひとつとして、不動産業の開業数が年々増加していることが考えられます。多くのライバルの中から、自社を選んでもらえるようアピールする必要があるのです。

また、ユーザーの情報収集方法が変化したことも理由のひとつです。情報収集方法といえば、従来は新聞・テレビ・インターネット検索などが主流でしたが、近年では若年層を中心にSNSが主流になりつつあります。

例えば、賃貸の部屋探しにおいて、若年層の7割近くがSNSで情報収集しているといった調査結果もあり、情報収集方法が変化していることは明らかです。

トレンドに合わせた情報発信をする必要性があることからもSNSは注目されているのです。

不動産会社が集客方法としてSNSを活用するメリット

不動産会社の集客方法としてのSNS活用には、さまざまなメリットがあります。ここでは、主なメリットを3つ紹介します。

無料で情報発信できる

SNSは情報の発信・閲覧のどちらも基本的に無料で行えます。情報発信者側からすると、ツールの導入コストがかからないので、新たなマーケティング施策として挑戦しやすいのが魅力です。

また、閲覧する側も気軽に情報収集ができる上に、有益だと感じた情報を拡散することができます。そのため、SNSを適切に運用すれば、高い費用対効果を期待できるのです。

潜在顧客にアプローチできる

顕在顧客に留まらず、潜在顧客を含めた幅広いアプローチができる点もSNSを使ったマーケティングならではのメリットです。

ユーザーの不動産への関心度によらず、自社の投稿を見てもらえるチャンスがあります。ハッシュタグを活用すればユーザーの検索時に投稿が表示されます。そのため、不動産情報を探しているユーザー以外にもアプローチが可能です。

たまたま目にした投稿をもとに興味をもってもらえることもあり、新たな顧客の発掘に適しています。

視覚的に訴求できる

SNSは、テキストだけでなく写真や動画でも訴求可能な媒体です。

不動産は内装や外観・間取りや動線など、実際の物件の状況を確認することで購買意欲が高まる商材です。ルームツアーの動画を投稿するなどして、ユーザーが物件を選ぶ際に気になる点を視覚的にアピールすることが大切です。

文字より画像や動画からの情報収集を好む層の需要にマッチするため、物件情報をみてもらいやすくなるのも魅力的です。

【媒体別】不動産会社におけるSNSの運用方法

ひとくちにSNSといっても、媒体によって特徴やユーザー層などが異なるため、運用前に各媒体について理解しておくことが大切です。ここでは、媒体別の特徴や適した運用方法などを解説します。

Instagram

画像・動画の発信に特化したInstagramは、物件の内装や外観・ルームツアー動画など、視覚的にアピールできる情報を配信するのに適しています。内装や窓からの美しい景色といった印象に残る画像などを投稿し、「インスタ映え」を狙うと効果的です。

特徴 ・画像や動画を投稿するのに特化
ユーザー層 ・10代~40代や女性が多い
向き・不向き ・ビジュアル重視の情報発信に最適

・テキスト主体の情報提供には向かない

Instagramの具体的な運用方法や注意点などを、下記の記事でわかりやすく解説しています。

不動産会社の営業活動におけるインスタの具体的な運用方法を紹介

LINE

気軽に密接なコミュニケーションを取りやすいLINEでは、「友だち登録」をしてもらい、チャットやメルマガ配信を行う運用が向いています。

特徴 ・質問やアドバイスなどのコミュニケーションを気楽に取りやすい
ユーザー層 ・年齢層や性別を問わず、幅広く利用している
向き・不向き ・PR配信のみには向かない

・手軽にチャットでやり取りできるため関係構築に向いている

X

多くのユーザーに短期間で投稿が拡散されやすいXでは、キャンペーンや有益な情報をこまめに提供したり、親しみやすい雑談などを発信したりするのがおすすめです。

特徴 ・「いいね」「リポスト」などで情報が拡散されやすい
ユーザー層 ・若い世代、特に20代が多い
向き・不向き ・自社の認知度アップに向いている

・長文のテキスト配信には向かない

Facebook

Facebookは、匿名性が低く投稿できる情報量の多さが特徴です。セミナーやイベントのお知らせや、企業の取り組み紹介などのブランディングにつなげる内容を発信するのがおすすめです。

特徴 ・画像も文字数の多いテキストも投稿できる

・高い年齢層の利用が多い

ユーザー層 ・20代から50代や男性の利用が多い
向き・不向き ・ブランディングやBtoBの訴求などに向いている

・写真だけや短文掲載のみに留めたい場合は、やや負担が大きい

YouTube

動画配信に特化したYouTubeは、ルームツアー動画や周辺環境を実際に散策して紹介する動画などの配信に向いています。広告配信やユーチューバーとのコラボも効果的です。

特徴 ・動画配信に特化
ユーザー層 ・年齢層や性別を問わず、幅広く利用
向き・不向き ・デザイナーズ物件や珍しい物件などのアピールに向いている

・動画制作が必要なので、作業負担を軽くしたい場合には不向き

TikTok

1分に満たない程度の短い動画の投稿に特化したTikTokでは、物件の魅力などをピンポイントで紹介する運用方法が有効です。

特徴 ・数十秒程度の短い動画に特化
ユーザー層 ・10代から20代などZ世代を中心とする若い世代が多い
向き・不向き ・ブランディングや潜在顧客の発掘に向く

・テキストを発信したいときや情報を詰め込みたいときは向かない

不動産会社がSNSから集客につなげるためのポイント

不動産会社がSNSから集客につなげるためには、押さえるべきポイントが3つあります。ポイントを押さえて運用し、効果的なマーケティング施策を実行しましょう。

ユーザーにとって有益な情報を発信し続ける

SNSの基本的な運用方法は情報発信です。こまめに継続してユーザーにとって有益な情報を発信し、フォロワーやファンを増やすことが集客につなげるためのポイントです。

数回の投稿で更新が滞ると、ユーザーが登録を解除してしまうリスクが高くなります。閲覧数や高評価数などの推移を把握し、ユーザーに喜ばれる情報を投稿し続けましょう。

広告配信もあわせて実施する

SNSではターゲットを絞った広告配信も可能です。投稿とあわせて広告も配信することで、自社のターゲット層の集客を見込めます。

広告費用は発生するものの、ほかの広告媒体に比べて費用を抑えやすい傾向があります。投稿だけを行う場合よりもユーザーの目に触れる機会を増やせるので、短期間に多くの集客を図れます。

キャンペーンで注目度を高める

SNS上でキャンペーンを実施することも集客に有効です。キャンペーンを実施すれば、高評価や引用などがつきやすくなるため、情報の拡散を期待できるためです。

多くのユーザーに拡散された結果、自社に興味をもった人からの友だち登録やフォローの獲得を期待できます。速やかに認知度アップや集客増を図りたい場合は、特におすすめです。

まとめ

業界全体の競争が激化し、顧客の情報収集方法が変化している昨今では、マーケティングにSNSを活用することが有効です。SNSは無料で情報発信できる上、潜在顧客にもアプローチしやすいなど、さまざまなメリットがあります。

SNSは媒体によって特徴やユーザー層が異なるため、自社に適した媒体を選ぶことが大切です。また、こまめに有益な情報を提供し続けることも、集客につなげる上では欠かせません。