不動産会社がLINE公式アカウントを活用するメリットとは?機能や活用方法も紹介

不動産会社で集客や入居者対応などに従事されている方の中には、LINE公式アカウントの活用を検討されている方もいるでしょう。国民の大半が利用しているといわれるメッセージアプリ「LINE」を上手に活用できれば、自社の優位性を高め、お客さまとのコミュニケーションの効率化も図れます。今回は、不動産会社でのLINE公式アカウント活用について、メリット・使える機能・おすすめ活用シーンなどを解説します。


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不動産会社がLINE公式アカウントを活用するメリット

LINE公式アカウントを情報発信などに活用することで、不動産会社・お客さまの両方にメリットがあります。具体的にどのような恩恵があるのかを確認しておきましょう。

不動産会社側のメリット

LINE公式アカウントを利用すると、メールや電話などと比べて機能性が高く、成果にもつながりやすいといったメリットがあります。

一般的に、LINEのメッセージは、メールよりも開封率が高く比較的速やかに読んでもらえる傾向にあります。これは、気軽にやり取りできるコミュニケーションツールとして、LINEを普段から活用しているユーザーが多いためです。

また、LINE公式アカウントであれば、メッセージを送る際に動画や画像を添付したり、簡単なお問い合わせであれば自動返信で対応したりできます。双方向のやり取りもできることから、お客さまの知りたい情報をわかりやすくタイムリーに伝えられるのも、LINE公式アカウントならではの利点です。

さらに、一斉送信・絞り込み送信・ターゲッティング配信など、メッセージを送る際の便利機能が充実しており、業務を効率化できます。できるだけ業務負担を軽減したい場合や、人手不足の場合にも頼りになるツールです。

加えて、お客さま情報の管理やマーケティング効果の分析などもできるので、より効果的なマーケティング戦略を立てやすくなるでしょう。

お客さま側のメリット

不動産会社がLINE公式アカウントを運用していると、お客さま側には、必要な情報を手間なくすぐに入手できたり、プライバシー保護が強化されたりするメリットがあります。

LINE公式アカウントでは、情報を受け取るために必要な登録手続きは「友だち登録」をタップするだけと、とても簡単です。メールのようにアドレスなどを入力する手間もないので、ストレスなく欲しい情報を受け取れます。

また、問い合わせや双方向のやり取りをトーク画面から気軽にできるのも強みです。さらに、自動返信に対応していれば、すぐに知りたい情報がわかります。問い合わせに対応できる時間に制約がないので、仕事終わりや休日など都合の良いときに情報収集できるのも、嬉しいポイントです。

また、お問い合わせフォームを利用した場合のように、回答を受け取るために氏名やアドレスといった個人情報を入力しなくて済むため、プライバシー管理上も比較的安心です。

不動産会社で活用できるLINE公式アカウントの機能

LINE公式アカウントには、不動産会社が情報発信やマーケティングをするのに役立つさまざまな機能が搭載されています。

ここでは、不動産会社が活用するのにおすすめの機能6つをピックアップして、概要とメリットを紹介します。

メッセージ配信

メッセージ配信は、LINE公式アカウントに友だち登録しているお客さまへメッセージを一斉配信できる機能です。送信先は、個別の相手を指定するのではなく、すべての友だち・過去の送信相手・属性で絞り込んだ相手など、一定の範囲を指定します。

LINE公式アカウントのメッセージは、画像などを自由に組み込んで、情報をわかりやすく伝えられるのが利点です。また、開封率が高く、お客さまからの反応を得やすいといったメリットもあります。

なお、LINE公式アカウントで送れるメッセージ数はプランによって異なるため、事前に確認しておきましょう。

プラン メッセージ配信機能 月額固定費
コミュニケーションプラン 無料メッセージ200通

追加メッセージ不可

0円
ライトプラン 無料メッセージ200通

追加メッセージ不可

5,000円
スタンダードプラン 無料メッセージ30,000通

追加メッセージ3円/通

15,000円

出典:LINEヤフー for Business「LINE公式アカウント料金プラン

お客さまからの反応を得やすくなる文章作成のコツは、こちらの記事で解説していますので、あわせてご覧ください。

【不動産会社】営業担当者がDMの効果を高めるコツを紹介

チャット機能

LINE公式アカウントのチャット機能では、相手と個別に1対1でメッセージをやり取りできます。お客さま側からグループ招待があれば、グループトークもできます。お問い合わせへの対応や、契約関係の話をするのに適した機能です。

チャット機能では履歴が残るので、予約状況やお客さまとのやり取りをいつでも見返せるメリットがあります。また、グループトークならグループ全体に情報共有できるので、複数名の関係者がいるときに便利です。

リッチメニュー

リッチメニューとは、トーク画面下に固定表示できるメニュー欄です。リッチメニューには、リンク・クーポン・ショップカード・テキスト文などを表示させられます。

リッチメニューにリンク先やお客さまに伝えたい情報を載せておけば、スムーズに外部サイトへ誘導したり、お客さまからのよくある質問への回答をわかりやすく表示したりできます。

LINEコール

LINEコールは、お客さま側から音声通話やビデオ通話ができる機能です。不動産会社側から音声通話やビデオ通話をかけることはできません。お客さまがLINEコールを利用できるようにするには、設定の変更や通話ボタンの設置などの準備が必要です。

オンライン内覧が可能になる、お客さまとのコミュニケーション手段を増やせる、通話料が発生しない、などのメリットがあります。

LINE VOOM

LINE VOOM機能を使えば、ショート動画や写真などを投稿できます。閲覧する側は、一般的なSNSと同様、投稿された動画や写真に「いいね」や「コメント」ができます。また、投稿者のフォローや投稿のシェアをして、拡散することも可能です。

投稿の拡散にともない、宣伝効果が見込めたり新規のお客さま獲得チャンスを得られたりするメリットがあります。

レポート機能

友だち追加・ブロックの件数や友だちの追加経路・属性、メッセージの開封状況など、さまざまなデータを確認できるのが、レポート機能です。LINE公式アカウントの運用状況を数値で確認できるので、効果検証や業務改善などに役立ちます。

随時戦略を見直し、戦略を改善できるのがメリットです。

不動産会社におけるLINE公式アカウントの活用シーン

不動産会社における具体的なLINE公式アカウント活用シーンの代表例は、集客、物件案内・契約手続き、入居者対応です。それぞれのシーンで、どのようにLINE公式アカウントが役立つのかについて解説します。

活用シーン1|集客

LINE公式アカウントを活用すれば、効率的に集客できます。活用の仕方によっては、広告費の削減効果も見込めるでしょう。

広告費を抑えた集客の例として、次のような方法があげられます。

1.お客さまの興味をひく物件などの動画を動画配信サイトで配信
2.LINE公式アカウントの友だち登録に誘導
3.LINE公式アカウントを通して物件の情報などを提供し関係を構築

一般的に、広告を見たタイミングで関心を持ってもらえたとしても、離脱してしまうケースが多数を占めます。その理由として多いのが、「営業電話に対応したくない」「多忙でアクションを起こす時間がない」などです。

その点、LINE公式アカウントであれば、電話がかかる煩わしさがなくお客さまの都合の良いときに情報収集ができます。友だち登録をしてもらい、コミュニケーション可能な状態に持ち込んでおけば、将来的な集客効果が期待できるでしょう。

活用シーン2|物件案内・契約手続き

物件案内・契約手続きなどの効率化にも、LINE公式アカウントが役立ちます。

LINE公式アカウントのチャット機能などを活用すれば、物件案内や内見などに関するスケジュールの調整や管理を、お客さまごとに一括して行えるからです。また、契約準備に関する情報共有なども、チャットルームで一元管理できます。後から履歴を確認できるので、処理漏れも防止できて安心です。

最近では、ビデオ通話機能を活用したオンラインでの重要事項説明や内見などを取り入れるケースも増えています。このように、物件の契約に関する各種手続きをLINE内で完結させることも可能です。

活用シーン3|入居者対応

LINE公式アカウントは、物件契約後の入居者対応でも有効活用できます。

入居者に友だち登録してもらえば、定期メンテナンスなどに関する一斉通知を効率的に送信できます。また、更新の意思確認や入金が遅れている際の通知なども、手間を省いて送ることが可能です。

自動返信機能やチャット機能を活用すれば、入居者からのトラブル相談や問い合わせにもスムーズに対応できます。物件ごとにアカウントを分けて運用すれば、管理業務の負担を軽減できるでしょう。

まとめ

LINE公式アカウントを運用することで、不動産会社側・お客さま側の両方に、効率化や利便性向上などさまざまなメリットがあります。メッセージ送信機能やチャット機能など、各機能の概要や特徴を把握し活用するのがポイントです。

LINE公式アカウントを含めたマーケティング施策を成功させるポイントについて、下記の記事で解説していますので、あわせてご覧ください。

不動産会社におすすめのマーケティング施策と成功のポイントを解説